ビッグデータから熱中症を考える③-5(中等症)
過去10年間の熱中症搬送時における傷病程度とWBGTとの関係、その5
はじめに
前回から中等症の発生傾向について紹介しています。今回は月別の中等症の発生についてお話しします。
6月は他の月と比較して、中等症の発生のピークがWBGTの低い段階で出現する
中等症の発生件数を見ると、6月はそのピークが東北地方以外の地域でおおよそ28℃付近に見られるのに対し、東北地方は25℃付近にそのピークがきています。軽症は6月における発症のピークが25℃付近でしたが、中等症になるとより高いWBGTでそのピークがきていることがわかります。
一方、7月、8月、9月は31℃付近にそのピークが推移していることがわかります。(図1)
環境省の基準と照らし合わせると、東北地方では“注意(WBGT21℃〜25℃未満)”付近に該当する気象条件であっても、中等症の搬送件数のピークが見られます。
このことは、地域によって、熱中症に対する基準を変える必要性を示している解析結果であると言えるかもしれません。
次回は、重症・死亡の発生傾向について検討を行った結果を紹介します。

【イメージ写真】
こちらからお借りしました
https://www.photo-ac.com/main/detail/899912